
新宿 渋谷 品川のオフィス坪単価相場は?エリア別の傾向をわかりやすく解説
2026年に向けてオフィス移転や増床を検討する際、最初に押さえておきたいのが、新宿・渋谷・品川それぞれの坪単価相場とエリア別の傾向です。
同じ東京の主要ビジネスエリアであっても、平均的な坪単価はもちろん、小規模から大規模までの面積帯や、駅距離・ビルグレードによって負担感は大きく変わります。
そのため、何となく人気の高いエリアを選ぶのではなく、自社の成長ステージや採用計画、来訪者の多さなどを踏まえて、賃料水準と立地条件のバランスを冷静に比較することが重要です。
本記事では、2026年時点のオフィス市場の流れを踏まえながら、新宿・渋谷・品川の坪単価相場と特徴を整理し、コストと利便性を両立させるエリア選定の考え方をわかりやすく解説していきます。
新宿・渋谷・品川の坪単価相場
まず、2026年時点の東京オフィス市場全体の流れを押さえておくことが大切です。
国土交通省の不動産価格指数や地価公示、民間調査機関によるオフィス賃料データによると、都心部のオフィス賃料は、2023年頃に下げ止まり、その後は緩やかな持ち直し傾向が続いています。
空室率についても、募集面積の消化が進んだことから、以前の高水準からは改善が進み、主要エリアでは安定した水準まで低下しています。
そのため、東京の中心業務地におけるオフィス賃料は、全体として「底打ち後の緩やかな上昇から高止まり」に近い状態にあると考えられます。
次に、新宿・渋谷・品川それぞれの平均的な坪単価の水準感を整理します。
都心5区のなかでも、新宿と渋谷は大型オフィスビルが集積する主要エリアであり、品川もターミナル駅周辺を中心に高い需要が見られます。
一般に、渋谷は再開発や企業集積の影響から、3エリアの中では高水準の坪単価になりやすく、新宿と品川は、ビルのグレードや立地条件により幅広い賃料帯が混在する傾向があります。
いずれも都心5区の平均よりやや高め、または同程度の水準で推移していると整理できます。
さらに、規模別に坪単価の傾向を見ておくことも重要です。
小規模区画(〜30坪)は、スタートアップや専門事務所などの需要が多く、利便性の高い立地では相対的に高めの坪単価が設定されることがよくあります。
中規模区画(30〜100坪)は、選択肢も多く、ビルスペックや駅からの距離によって坪単価の差が出やすいゾーンです。
大規模区画(100坪〜)になると、総額賃料が大きくなることから、オーナー側が条件調整を行う余地も生じやすく、実効賃料としてはやや抑えられるケースも見られます。
| 区画規模 | 坪単価の目安感 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 小規模(〜30坪) | 高めの坪単価帯 | 利便性重視の需要集中 |
| 中規模(30〜100坪) | 幅広い坪単価レンジ | ビル仕様と立地で差 |
| 大規模(100坪〜) | やや抑えめの坪単価 | 総額賃料を意識した設定 |
新宿エリアのオフィス坪単価相場と特徴
新宿エリアのオフィス賃料は、都心主要区の中でも安定した需要を背景に、2025年以降は緩やかな上昇と横ばいが混在する局面が続いています。
大規模ビルを中心とした調査では、空室率が一時期の高水準から低下し、直近では都心全体の平均空室率が2%台まで改善したとされています。
このように需給バランスが引き締まってきたことで、新宿におけるグレード感の高いビルや、駅近立地の坪単価は上振れしやすい傾向があります。
一方で、築年数が経過した中小ビルでは、リノベーション状況や設備水準によって、募集賃料に一定の開きが生じやすい状況です。
新宿駅徒歩圏の中でも、西新宿は超高層ビルが集積したエリアであり、基準階面積が大きい高グレードビルの坪単価水準は、同区内でも上位に位置します。
耐震性能や環境性能に配慮したビルが多く、最新スペックを備えたオフィスほど、共用部や設備の充実度を反映して賃料水準が高くなりやすい点が特徴です。
一方、東側や駅から少し離れたエリアでは、中小規模ビルや築年数の進んだ建物が多く、同じ新宿アドレスでも坪単価の目安は抑えめになることが一般的です。
また、グレードが中位クラスのビルであっても、エントランスやトイレ、空調などの改修が行われている場合には、築年数だけでは測れない賃料差が生じやすくなっています。
再開発の進行や駅前広場の整備、大規模ビルの建て替え計画なども、新宿エリアの賃料水準を下支えする要因となっています。
都心ビジネス地区を対象とした調査では、空室率が一定水準まで低下した後も、平均募集賃料は緩やかな上昇を維持しており、新宿もそのトレンドの一部として位置づけられます。
特に、基準階面積が大きいビルが集積するエリアでは、フロアの分割ニーズにも対応しやすく、テナント構成の多様化が進んでいる点も賃料の底堅さにつながっています。
こうした動きは、今後の供給動向や経済環境によって変化する可能性はあるものの、少なくとも中期的には「一定水準以上を維持しやすい市場」として考えられます。
| サブエリア | 坪単価の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 新宿駅西口周辺 | 高水準の坪単価帯 | 高グレード大規模ビル集積 |
| 西新宿高層ビル街 | 上位〜中上位水準 | 最新スペック志向の需要 |
| 東側の中小ビル街 | 中位〜抑えめ水準 | 築年数・リノベ状況で差 |
| 駅徒歩10分前後の周辺部 | やや割安な水準 | 利便性とコストの折衷 |
新宿でコストを抑えたい場合は、まず駅からの徒歩分数とビルの築年数、リニューアル履歴のバランスを整理することが大切です。
駅直結や徒歩数分の超高層ビルは利便性やブランド性が高い一方で、坪単価も高くなりやすいため、徒歩10分前後まで視野を広げると、賃料水準が落ち着いた物件も探しやすくなります。
また、ワンフロアの面積が大き過ぎない中小ビルを選ぶことで、必要な面積だけを確保しやすく、総賃料を抑えるうえでも有利に働きます。
そのうえで、エレベーターや空調、トイレなどの共用部が一定水準以上に改修されているかを確認すると、坪単価を抑えつつ従業員の快適性も担保しやすくなります。
渋谷エリアのオフィス坪単価相場とエリア別傾向
渋谷エリアのオフィス坪単価は、都心5区の中でも高水準で推移しており、特に駅周辺の大規模ビルは3万円台後半から4万円台に達する例が増えています。
一方で、同じ渋谷区内でも、駅からの距離やビルグレードによって坪単価には明確な差が生じています。
渋谷駅周辺は再開発による高機能オフィスの供給が進み、表参道や神宮前はブランド性の高さから、安定して高い賃料水準になっています。
恵比寿や代官山方面は落ち着いた環境と利便性が両立しており、業種によってはバランスのよい選択肢になりやすい傾向です。
東京のオフィス市場全体では、都心5区の空室率が2%台まで低下し、賃料も2025年以降は緩やかな上昇基調が続いています。
その中でも渋谷区は、空室率が1%台まで下がったとのデータがあり、需要の強さが坪単価の高さに直結しています。
渋谷駅周辺の大規模ビルでは、基準階の募集賃料が3万円台前半から3万円台後半に分布しており、駅直結の新耐震・高グレードビルでは4万円前後を求められるケースも見られます。
こうした状況から、渋谷エリアでの移転や増床を検討する際は、エリア選定とビルスペックの整理が予算計画の前提条件になります。
渋谷エリアの賃料水準を押し上げている背景には、IT関連企業やスタートアップ企業の集積があります。
小規模区画では、30坪未満の平均賃料が4万円台前半という調査もあり、少人数オフィスほど坪単価が割高になりやすい構造です。
さらに、駅周辺で進んできた大規模再開発によって新築・築浅ビルが増え、最新の設備仕様やセキュリティ、共用ラウンジなどの付加価値が賃料に反映されています。
その結果、渋谷駅徒歩圏の新築・高グレードビルは、都心5区の中でも最も高いレンジに位置づけられやすい状況です。
| エリア | 坪単価目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 渋谷駅周辺 | 30,000〜40,000円前後 | 再開発進行の高機能オフィス |
| 表参道・神宮前 | 28,000〜38,000円前後 | ブランド力重視の商業系立地 |
| 恵比寿・代官山 | 25,000〜35,000円前後 | 落ち着きと利便性の両立立地 |
渋谷アドレスを維持しつつ坪単価を抑えたい場合は、駅からの徒歩分数とビル仕様のバランスを丁寧に検討することが重要です。
駅徒歩5分以内の新築・高グレードビルは坪単価が高くなりやすいため、徒歩7〜10分程度の築浅ビルや、一部リニューアル済みの中規模ビルに目を向けると単価を抑えやすくなります。
また、ワンフロア一括貸しの広めの区画を選ぶことで、分割区画よりも坪単価が抑えられる場合もあります。
このように、駅距離・ビルグレード・フロア面積を整理したうえで候補を絞り込むことで、渋谷らしい立地とコストバランスの両立がしやすくなります。
品川エリアのオフィス坪単価相場と今後の見通し
品川エリアのオフィス賃料は、東京都心全体の賃料上昇と空室率の低下を背景に、2026年時点でも底堅く推移しているとみられます。
日本不動産研究所の予測では、東京ビジネス地区全体のオフィス賃料指数は2025年から2026年にかけて上昇が続き、空室率もおおむね低水準で推移する見通しです。
また、ニッセイ基礎研究所などのレポートでも、都心部の賃料は上昇基調が明確になっているとされており、品川もその流れの中にあるエリアといえます。
このような市況から、品川では築年やグレード次第で差はあるものの、全体としては弱含みではなく、やや強含みから横ばいと捉えるのが妥当です。
品川駅港南口周辺は、高層オフィスビルが集積し、駅直結や徒歩圏の大規模ビルを中心に平均坪単価が比較的高い水準で形成されています。
一方、高輪口周辺はホテルや商業施設と混在した街並みで、中規模ビルや築年数の経過した建物も多く、港南口に比べると坪単価はやや抑えめとなる傾向があります。
さらに、大崎寄りや五反田寄りのエリアに目を向けると、交通利便性は高いものの、オフィスと住居・商業が混在した街区が多く、坪単価は品川駅直近より低めの相場が一般的です。
このように、同じ品川エリアでも駅出口や周辺環境によって、賃料水準とビジネス立地としての位置付けには明確な違いがあります。
品川がビジネス拠点として高い評価を受ける大きな要因は、新幹線が停車するターミナル駅であることに加え、羽田空港へのアクセスの良さにあります。
国内外への出張需要が多い企業にとって、移動時間の短縮は人件費や機会損失の削減に直結するため、賃料水準がある程度高くても、総合的なコストメリットを見出しやすいエリアです。
また、日本不動産研究所や民間調査機関の予測でも、東京のオフィス賃料は2026年以降も緩やかな上昇が続くシナリオが示されており、品川も安定した需要に支えられて大きな下落局面は想定しにくい状況です。
したがって、今後の賃料見通しとしては、景気動向次第で揺れはあるものの、中長期的には緩やかな上昇から高止まりを想定した計画が必要になります。
| エリア | 坪単価の傾向 | ビジネス立地の特徴 |
|---|---|---|
| 品川駅港南口周辺 | 高水準の坪単価 | 駅直結大規模オフィス集積 |
| 品川駅高輪口周辺 | 中程度の坪単価 | 商業施設混在の業務エリア |
| 大崎・五反田寄り | 比較的抑えた坪単価 | 住宅併存の多機能エリア |
| 新宿・渋谷 | 品川と同等かやや高め | 集積度高い商業業務中心地 |
まとめ
新宿・渋谷・品川はいずれも人気が高く、2026年時点でもオフィス坪単価は総じて高水準ですが、細かなエリアやビルグレードでコスト差が生まれます。
同じ坪単価でも、立地やフロア効率によって実質の使い勝手は大きく変わるため、候補を机上だけで比較せず、実際のビルを見ながら検討することが重要です。
当社では、新宿・渋谷・品川それぞれの相場感と最新の募集状況を踏まえ、規模や予算に合わせたエリア選定や候補ビルの絞り込みをサポートしています。
「自社に最適なエリアと坪単価のバランスを知りたい」「移転と増床のどちらが良いか相談したい」など、初期の検討段階からお気軽にお問い合わせください。